今、福島原発で起きていることは、誰もが(脱原発・反原発の人達を除いて)起こらないと思っていたことが起きたと言える。そもそもすべての事柄において絶対ということはあり得ない。このことは原発においても適用すべきだ。要するに「○○はあり得ない」という発想は廃棄すべきだということである。
ところで4月9日に京都大学原子炉研究所の小出先生が万一原発が再臨界状態で爆発したら風下の200~300キロ圏内の人は半日をめどに避難したらいいだろうという趣旨の発言をされていた。
http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/001814.php
現在においても小出先生は、この発言を撤回してはおられないように自分には思える。この番組の中でも発言しておられるが、風下の200~300キロ圏内といえば当然首都圏が入ると考えるべきだろう、しかしながら首都圏の人民が半日以内に避難するなど、どう考えても不可能である。
ここで私たちは「○○はあり得ない」という発想は廃棄すべきだということを改めて考えるべきである。その視点に立てば原発が再臨界状態で爆発する可能性というのも当然視野に入れなくてはいけない。そこから結論づけられるのは現時点において原発から半径200~300キロ圏内の人民を避難させるべきだということは当然の帰結であろう。